親の介護費用は、親のお金で

親の介護にかかる費用は、親のお金で賄う。これが基本です。

まず、介護に使えるお金がどのくらいあるのか?どこにあるのか?定期預金なのか?普通預金なのか?個人の介護保険なのか?・・・・

それを実際に面倒を見る子供が自由に引き出せるようにしておかなければ、いざというとき役に立ちません。

「お金はあると思うけれど、どの銀行に預けているのかわからない」

「定期預金があると聞いていたけれど、本人でなければ解約できないと銀行で言われ、仕方なく自分たちの蓄えをつかっている・・・」

「親の面倒を看るためにパートを休んでいるので、介護のために自分たちのお金は使っていないが生活は苦しくなった・・・。ほかの兄弟にも知っておいてもらいたい・・・」

結局、親の介護に自分たちの蓄えを使っている人が意外と多いのです。では、親の介護の金銭的負担を減らすため子供にできることはあるのでしょうか?まずは、親と面倒をみる子供との間で「財産管理委任契約」と「任意後見契約」を交わすのがおすすめです。これで、寝たきりや判断能力が落ちてしまったときでも代理で手続きができるようになります。

銀行からお金を引き出す。

定期預金を解約する。

家賃や光熱費の支払いをする。

保険契約の締結、変更、解除を行う。

「財産管理委任契約」と「任意後見契約」。この二つの契約があることで、財産を守れます。治療費や介護費が調達しやすくなります。親族の相続が発生したときに対処できます。現在の生活を維持できます。親族間のトラブルを防止できます・・・

この契約では、報酬を決めておくこともできます。たとえ五千円でももらえることで気持ちよく介護ができるようになると思えば、事前に親やほかの兄弟と話し合って決めておくのです。

子供に財産を遺す必要はなくても、頭がしっかりしているうちに、これえらの契約を子供と交わしておくのが子供孝行につながるかもしれませんね。

わたしも何組かの親子の方の財産管理委任契約書や任意後見契約書をつくるお手伝いをさせていただきました。子供さんが口をそろえておっしゃるのは、「親の考えていることがよくわかった」ということです。

作成段階において、私は「これからどのような暮らしをしたいと思われているか」ということをじっくり伺います。すると、「死んだあとは●●●にお墓を作ってほしい」というようなことまで話されます。親子の間ではあまり話し合われないようなことも、わたしという他人が入ることで”想い”をさらっと語ってくださるのです。

たにぐち行政書士では、対面もしくはオンライン(ZOOM,LINE)でさまざま終活の相談をおうけしています。初回、30分は、無料です。お気軽にご相談ください。